福岡県田川市での単身赴任から帰ってきた沖縄おじさんのブログ

バツイチ再婚家族もち。いろいろ経験したアラフォー沖縄おじさんの人生遍歴とたわいもない日常

計画的家出も奴には敵わなかった

【沖縄おじさんの人生遍歴ブログ Vol.12】

中学二年の頃、おじさんにも思春期特有の反抗期というやつが訪れました

毎年海や川やキャンプに連れて行ってくれて、大好きだった父親の事がある日突然嫌になり、二年間まったく口をきかないという冷戦状態に突入するのでした

そんな反抗期に突入し始めた頃の話です

 

おじさんには、6才上の姉がいます

姉はおじさんとは正反対の性格でした。反抗期などなくいつも親の言う事を守り、日々コツコツ勉強して、偏差値の高い高校に行きました

そんな姉と比べられているような気がして、日に日におじさんは父親に対して反抗的な態度をとるようになりました

今となってはどういうきっかけだったかも覚えていませんが、ある日、怒りが爆発し、家出を決意しました

 

家出をするからには、数日で帰るというダサい事はしたくないので、出来るだけ長い間一人で過ごすにはどうすればいいか考えました

もちろん、お金なんて大してありません。かと言って、友人の家に行くという足の着きやすい行動もしたくはありません

そこでおじさんが目を付けたのが、家の裏、二階に上がる階段の下にある物置スペースでした

以前、何かの時にそこを開けて中に入った事があるんですが、物はそんなに置かれていなくて、高さは中腰でしか立てない程度でしたが、座る分には問題なく、人一人寝れるほどのスペースがありました

そこの鍵の置き場も把握していたので、さっそく翌日、学校をサボり、家に人がいない昼に行動開始しました

 

鍵を開けて倉庫の中を見ると、思った通り、人一人過ごすには問題なさそうなスペースで、よく見ると木で打ち付けられた窓もあり通気的にも問題なさそうでした

まずはほうきで掃き掃除をし、家からありったけの新聞紙を持ってきて床に敷き詰めました

次に部屋から布団一式を持ち出し、敷いてみるとちょうどピッタリのスペースでした

あとは、缶詰、飲み物、ウォークマン、カセットテープ、本や漫画、懐中電灯など持ち運びました

中に入って扉を閉めてみると、暗いものの昼は窓から光が入り、寝心地も良く、快適でした

家の倉庫にいてはたして家出と言えるのかというと微妙ですが…灯台下暗しでここなら気づかれないだろうし、家に人がいない時間帯には家で風呂入ったり食事を摂ったりできるので、父親と会わずに長期間過ごす手段としては我ながらいい計画を立てたもんだと思いました

 

全ての準備が整ったので、部屋に書き置きを残し、夕方頃に家を出ました

今日からの新しい城となる倉庫に入り、本を読んだり音楽を聴いて過ごしましたが、まったく支障はなく快適でした。これならずっといられる、もはや家出というより一人暮らしと言えるほどのクオリティです

そして迎えた初日の夜。眠くなったので灯りを消し、布団に入りました。もちろん快適、何の問題もないです

もう学校にも行かないし家にも帰らず、ここで一人で生活していくんだ。と期待に胸膨らませながら次第にウトウトと眠りに入りかけたその時…

 

カサ…カサカサ…

 

と何か物音がしました

何だ?何の音だ?気のせいか?

息を殺し、全神経を耳に集中させると

 

…カサカサ…カサカサカサ…

 

こ…この音は…世の中で最も恐ろしいあいつ

 

Gだ

 

思い返せば、木枠の窓にはけっこうな隙間があり、奴らが侵入する事など容易いものでした

世の中には二種類の人間がいると聞きます。Gに対して免疫があり、平気で殺せる人と、Gを目にするとたちまち戦闘力がゼロになり、無力になる人。おじさんは、後者でした

その上こっちは人一人が横たわるだけのスペースしかなく、立っても中腰にしかなれないので素早く外に脱出するなんて到底できません

ついさっきまで一城の主だったおじさんは、瞬く間に奴に銃口を突きつけられた人質に成り下がった心境でした…

 

結局その夜は一晩中、奴の足音に怯えて一睡もできませんでした

そして朝を迎え…完全に心が折れたおじさんはたった一日で家出を諦め、布団を持ってトボトボと家に帰ったのでした

おしまい 

 

♪今日の一曲

家族構成 / 岡崎体育

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